「冷血(下)」(高村薫著)

上巻を読み終わった直後でも、下巻を読みたい! という気持ちがないまま下巻に突入です。

だいたいのミステリー小説は犯人がわかったところで、犯罪小説は犯人が逮捕されたところで終わります。

しかし、すでに上巻で犯人が逮捕されていて下巻に何が書かれているのだろうか…。

下巻のテーマは「殺意」でした。

ほぼすべてが取り調べ、供述書などを合田雄一郎が見たり読んだりして考えるいうスタイルで進んでいきます。
現実にこんな事件が起こったら、「間違いなく死刑だよね」とか「頭がおかしいんじゃないか」で終わるようなもんだと思います。

しかし、極めて残忍な殺し方をするためには強い殺意があったはずなのですが、
・犯行前はパチスロ店や新聞配達の仕事に真面目に勤めていたのに、知り合って数日後になぜこのような殺人に及んだのか。
・動機は「金が目的」ではなく、状況や勢いで残忍な殺人を犯したというのか。

ということが、犯人たちを聴取しても、どうしてもしっくりこない。
怒りや恨みや金や快楽ではなく、ただなんとなく。
理解しがたい殺人事件が多発している近年ですが、こういうものなのかなとも思います。

読後はどんよりでしたね。

高村薫作品について

前に少し記載していましたが、高村薫さんの作品はなかなか濃密、重厚な作品が多くて読むのに苦労しますが、今まで読んだ高村作品の中で、比較的軽めの傑作を紹介します。

著作リスト

合田雄一郎刑事シリーズ
マークスの山(1993年3月)上巻、下巻
照柿(1994年7月)
レディ・ジョーカー(1997年12月)
太陽を曳く馬(2009年8月)上巻、下巻
冷血(2012年11月)上巻、下巻
我らが少女A(2019年7月)
 
福澤彰之シリーズ
晴子情歌(2002年5月)
新リア王(2005年10月)
 
ノン・シリーズ作品
黄金を抱いて翔べ(1990年12月)
神の火(1991年8月)
わが手に拳銃を(1992年3月)
「李歐」(1999年2月)
リヴィエラを撃て(1992年10月)
地を這う虫(1993年12月)
四人組がいた。(2014年8月)
 (一部改編)

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

今まで読んだ記憶があるものは上記でマーカーのしているものです。
ぶつぶつ文句を言いながら結構読んでたんですね。

読んだ記憶はありますが、内容についてはあまり覚えていませんが、
・マークスの山
・レディ・ジョーカー
・黄金を抱いて翔べ
・地を這う虫
は面白かったという記憶があります。

もし多少でも興味がある方は、「地を這う虫」が短編なのでそちらで練習してみたらどうでしょう。
なお、作品の内容については読んでのお楽しみということで。

(書けるほどの記憶がないというのが本当ですが・・・)